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睡眠と女性のライフステージ:更年期から老年期まで

  • 日本睡眠漢方協会
  • 9月15日
  • 読了時間: 2分

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女性の体は年齢とともに大きく変化し、とくに更年期から老年期にかけては、睡眠に関する悩みを抱える方が増えてきます。「寝つけない」「夜中に何度も目が覚める」「朝早くに起きてしまう」――こうした不調は、体と心の健康に影響を及ぼすため、日々の生活にも関わってきます。

更年期と睡眠の変化

更年期は、女性ホルモン(エストロゲン)の急激な減少により、自律神経のバランスが乱れやすくなる時期です。その結果、以下のような睡眠トラブルが起こりやすくなります。

  • 寝つきが悪い

  • 途中で目が覚めてしまう

  • ホットフラッシュや発汗で眠りが中断される

体のほてりや気分の落ち込み、不安感なども重なり、睡眠の質が低下しやすいのが特徴です。

老年期の睡眠の特徴

60代以降になると、加齢に伴い睡眠自体が浅く短くなる傾向があります。

  • 深い眠りが減る

  • 夜間の中途覚醒が増える

  • 朝早くに目が覚める

さらに、日中の活動量が減ることで夜に眠れなくなり、昼間に眠気が強く出るという悪循環につながることもあります。

東洋医学から見た視点

東洋医学では、更年期や老年期に見られる睡眠の乱れを「気・血・水」や「陰陽」のバランスの崩れと考えます。

  • 気の不足:疲れやすく、眠りが浅い

  • 血の不足:心が落ち着かず、不安や夢が多い

  • 陰の不足:体のほてりや発汗で眠れない

このように、体のサインを捉えながら整えていくことが大切だとされています。

日常でできる工夫

  1. 生活リズムを整える 毎日同じ時間に起き、できるだけ規則正しい生活を意識することで体内時計が安定します。

  2. 体を温める 冷えは巡りを妨げ、睡眠を浅くします。ぬるめのお風呂でゆっくり温まることがおすすめです。

  3. 軽い運動を習慣に ウォーキングやストレッチなど、無理のない運動は夜の眠りを深めます。

  4. リラックスの工夫 寝る前のスマホやテレビを控え、静かな音楽や読書などで心を落ち着けましょう。

自分に合ったケアを見つける

更年期から老年期にかけての睡眠の悩みは人によって異なります。東洋医学の特徴は、一人ひとりの体質や状況に合わせたケアを大切にしていること。自分の体と向き合いながら、無理なく続けられる工夫を取り入れていくことが、安心できる眠りにつながります。

当協会では、女性のライフステージに寄り添い、東洋医学の知恵を活かした睡眠改善の啓発活動に取り組んでいます。更年期から老年期を、心地よい眠りとともに前向きに過ごしていきましょう。

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